'70 アテンションプリーズ研究



衣装分析

〜モリハナエデザイン 日本航空 5代目制服〜





本ページでは美咲洋子たち101期生が着ていた制服、

日本航空スチュワーデスの5代目制服(1970-78年)を分析する

日本のエアラインの歴代制服の中でも

これだけ派手で かつスチュワーデスらしい制服は他にないと思う



紹介をするあたって37年も前の制服の実物や画像を探し出すのにはひと苦労、

そんな中、多くの方々から画像や情報、果ては制服まで貸して頂き、

様々なご協力を頂いたことに感謝したい




モリハナエ制服の101期生たちと三上教官。画像をクリック



1960年代後半から世界的にミニスカートが大流行

ブームに乗ってアメリカのエアラインは次々とミニスカートの制服を導入した

(これについてはその魅力と歴史の項を参照)



日本航空も世界的な流れに追随し、

1970年のジャンボジェット導入を機にスチュワーデスの制服を一新する

4代目制服までは堅実で地味なイメージであったが

5代目制服ではデザイナーに森英恵を迎え、女性らしい華やかな制服となった

制服は もちろんミニスカートである



アテンションプリーズは1970年8月に放送が開始されたわけだが

撮影は同年の春あたりから行われていたようだ。新制服の着用が開始されたのは7月、

つまり実際の客室乗務員はまだ新制服を着ていなかった時期、

すでにアテンションプリーズの出演者たちは新制服を着て撮影に臨んでいた訳である





当時の日本航空の広告写真より。画像をクリック



第5回の放送、

美咲洋子が制服の採寸をしてもらっているシーンがある

現在でも訓練生の時に採寸はするが、

あくまでサイズの見当をつけるためのものであって支給されるのは既製品。

5号・7号・9号など自身の体系に最も近い制服を選び着用をしている



これに対しアテンションプリーズ時代の制服はすべてオーダーメイド。

現在の制服とモリハナエミニスカ制服を比較すると

生地や作りに安売りの紳士服チェーンと銀座の老舗テーラーくらいの差はあるかもしれない

ちなみにこの制服を製作していたのは銀座の「羊屋」というメーカーだった

現在の制服はかなり薄っぺらで安い生地なのだが、

アテンションプリーズ時代の制服に限っては非常に良い生地で作られている

美咲洋子、田村早苗、香川妙子、、、

スチュワーデス姿が決まっているのは出演者の制服までもがオーダーメイドである事も一因であろう



モリハナエデザインのミニスカ制服はアイテム数が多い

何度かマイナーチェンジもしたらしく、年度ごとに微妙な違いがあったりするようだ

その後、女性のパーサー職が誕生すると新たなアイテムが追加され、

バリエーションがどんどん増えていった。




様々なデザイン。画像をクリック。




和田弘とマヒナスターズの皆さん。
ではなくパーサーの皆さん。制服の違いは? 画像をクリック。




101期生に制服が支給されるのは第14回の放送。

制服の入った箱を両手で抱え、みんな嬉しそうに教室に入ってくる

競争率の高い試験をくぐり抜け合格、毎日毎日勉強や厳しい訓練に明け暮れ、

憧れだった制服をやっと着れる日は訓練生たちにとって待ちに待った瞬間である

みんなで写真を撮ったり、寮に帰っても制服を着てみたり・・・

これはドラマに限らず現実にも展開されている光景、

ドラマから37年が過ぎた今も変わらず続いている現実のシーンでもある



ここで当時の制服支給リストを発見したので紹介

現代の客室乗務員の制服とは違うのはすべてが贅沢=高コストなところ。

宣伝戦略としてのスチュワーデスの位置づけは高く、

制服に力を入れているのがこの時代の最大の特徴であろう




画像をクリック。



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2007.10.14