'70 アテンションプリーズ研究



ロケ地 探訪

〜 田村早苗と弟・順一 〜





101期に編入された田村早苗(范文雀)

101期生たちとは距離を置き、そのせいでお高くとまっていると揶揄される。



第9回の放送。

美咲洋子(紀比呂子)が訓練センターの玄関を出ると、

サングラスをかけたチンピラ風の男がやってくる。

「田村早苗って知ってるかな?ちょっと呼んできてくれないか?」

不審な男・・・田村早苗はもう帰ったと答える洋子。




訓練所玄関前だった場所。画像をクリック



その男は寮にまでやってきた。田村早苗が悪い男と付き合っていると思った美咲洋子。

「あんな人と付き合っちゃダメ。私が追っ払ってあげる!」

得意のおせっかいが始まる。

干渉されたくない田村早苗。洋子への態度は冷たい。



田村早苗とその男は公園へ。

この男、実は北海道から出て来た田村早苗の弟・順一だった。

予備校へ通いたいから月謝を払ってくれと頼む弟。渋々承諾する田村早苗。

それを盗み聞きしていた美咲洋子。

弟が去ったあと、田村早苗は自身の生い立ちを美咲洋子に話し出す。

北海道の牧場主の娘なのだが実は牧場は倒産していて生活は苦しい。



この回では美咲洋子のしつこいほどのおせっかいぶりによって

田村早苗が心を次第に開いていく様子が描かれる。



このシーンのロケ場所は世田谷区の砧公園。当時は砧緑地という名称だった。




砧公園。画像をクリック



アテンションプリーズのレギュラー出演者はスター級の佐原健二(三上教官役)を除くと、

最も知名度が高かったのは田村早苗役の范文雀(当時22才)だった。

アテンションプリーズの前に放送されていた「サインはV」は驚異の視聴率。

この中で重要な役を演じた范文雀は小学生から大人まで誰もが知っていた。

一方、主役の紀比呂子(当時20才)はドラマスタート時はまだ新人。

その分、キャラクター付けがされていない女優のために

視聴者としては感情移入しやすかったのではないだろうか。



弟・順一役は池田秀一。当時は21才。

アテンションプリーズをリアルタイムで見ていた世代の方々にはピンと来ないかもしれないが、

池田秀一は機動戦士ガンダムシリーズの重要な役柄「シャア・アズナブル」を演じていることで有名。

今では若い世代のアニメファンによく知られる人気声優になっている。



第13回の放送。

青山の通りを歩く美咲洋子、関山百合、弘村綾子、榊原やよいの4人。

ふと見ると順一が女の子と歩いている。気になった美咲洋子は後を追う。

順一と女の子が二人で買い物をしているのを見てお説教を始める洋子。

姉からもらった予備校の月謝はどうしたのかと順一を問い詰める。

お姉さんは買いたいものも我慢してお金を送っているのに。あんな女の子と!

あんな女、と2回も繰り返されては怒って当たり前(笑)、

順一の彼女・美香は怒って美咲洋子にコップの水を浴びせ、捨てセリフ。

スチュワーデスだからって、生意気なのよ。私たちと何が違うのよ!



これは今も昔も常に問いかけられる疑問のひとつ。

高嶺の花であるスチュワーデス、しかしお茶を配ったり、食事を運んだりと、

ウエイトレスと仕事は何も違わないではないか。

水をかけられた後、一人歩きながら考える美咲洋子。

スチュワーデスとは何か・・・視聴者の疑問にも応えるべく自問自答するシーンである。



これらのシーンのロケ地、4人が歩いているのは青山通りの神宮絵画館前交差点付近、

買い物をしていたイヴサンローランも喫茶店もなくなってしまい、現在はオフィスビルが立っている。

コップの水をかけられた後に歩いているシーンは「新宿地域冷暖房センター」のそば。

この場所は現在、ホテルパークハイアットリージェンシーが入る新宿パークビル。

青山、新宿のロケ場所はGoogleマップのページに追加。



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2011.1.14